台風は毎年いくつも発生し、規模によっては深刻な被害をもたらすため、事前の対策が欠かせません。また台風接近前はもちろん、通過後に意外なところで危険が潜んでいることも。
この記事では、台風接近前・接近後に取るべき最低限の対策や、日頃から備えるものは何かなどを解説します。自分や家族の身を守るため、ぜひ取り組みを万全にしてください。
Contents
覚えておきたい台風の特徴

台風から身を守るために、意外に知られていない台風の特徴や、想定される被害を確認しておきましょう。
台風の特徴
- 日本へ接近する台風の数は1年間で平均11.7時、上陸数は平均3個(1991~2020年の30年平均)
- 前線や気圧配置等の状況次第では、台風から離れた地域でも大雨が発生する。
- 夏の台風は秋に比べ複雑に動き、進み方が遅い傾向にある。
- 台風の目(風が弱く雲が少ない中心部分)に入ると晴れる場合もある。しかし、台風の目が移動すると再び暴風域に入るため、必ずしも安全というわけではない。

台風により想定される被害

日本では7~10月にかけて台風が接近しやすいので、夏から秋の期間は重点的に対策しましょう。
風害・水害・停電に備える!日頃からできる台風対策

台風による被害を軽減するには、日頃から災害を想定し準備しておく必要があります。また、必要に応じて備蓄品やハザードマップも備えておきましょう。
それから約50年後、その時の災害のことなんか、すっかり忘れていました。「ああ、台風が来る、すごいな」とか言うて、家の中から庭を見ておりましたら、瞬く間に水が胸まで来たわけです。家内が「助けてくれ」と言ったって、どうすることもできない。
引用:内閣府 もし、一日前に戻れたら・・・『一日前プロジェクト』エピソード集
家の周りを手入れしておく
排水溝が落ち葉などでふさがっていると、豪雨により水があふれて室内へ浸水する恐れがあります。
自宅付近の排水溝は日頃からこまめに掃除して、水はけをよくしておきましょう。

また屋根瓦や塀が劣化していると、強風で飛ばされたり豪雨で雨漏りを引き起こしたりが考えられます。
さらには、通行人や近隣住宅への二次被害に発展した例もあるため、日頃からのメンテナンスが重要です。
断水や停電への備え
台風の規模によっては、電気や水道が止まってしまう恐れもあります。
突然の停電や断水が起きても慌てないよう、下記の食料品や生活用品などを備蓄しておきましょう。
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感電や火災の危険も!停電時の正しい対処法と注意点
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断水したら短時間でも不便!適切な対処法や対策を伝授
①水
備蓄用の水は、飲料用と生活用(トイレ・調理など)を合わせ「1人あたり3リットル×3日分」が目安です。必要な人数分を用意しておきましょう。
②非常食
非常食は「水だけで調理できる」「食器不要」「パックのまま食べられる」などのタイプが便利です。
大規模災害発生に備えるなら、1週間分を用意しておきましょう。
おすすめアルファー食品の安心米
おすすめポイント
- お湯や水を注ぐだけでふっくら美味しいご飯が食べられる
- 和・洋・スナック・アソートセットなどバラエティ豊富
- 5年以上の長期保存が可能
- 国産米使用かつ食物アレルギーに配慮
- スプーン付きで食器不要
- スタンドタイプでお湯を入れても倒れにくい

乾パンやビスケットなども備えておけば、災害時でも手軽におやつが摂れます。
おすすめセイショップのサバイバルフーズ
おすすめポイント
- 25年間の超・長期保存が可能なので買い替えが少なく済む
- 美味しさと栄養バランスに優れ、災害時でも心身の健康が守られる
- お湯5分or水10分で本格的なシチューや雑炊ができる(そのままでも食べられる)
- テレビやメディアでの掲載実績多数
- 国内製造と徹底した品質管理で安心のクオリティ

③ポータブル電源
停電時にでもスマホを充電できるよう、モバイルバッテリーを用意している方も多いのではないでしょうか?
しかしポータブル電源であれば、スマホ・タブレット・小型家電を同時に充電・使用でき、中にはLEDライト機能が付いたタイプもあり重宝します。
お住まいの環境に応じて、大容量のポータブル電源の備えもご検討ください。
おすすめJackeryのポータブル電源
おすすめポイント
- 防災製品等推奨品認証(安全で有効活用できると認められた防災用品)を取得
- 目的・用途により4容量(240Wh~2000Wh)から選べる
- 使い勝手や利便性を考慮した設計
- 国内外問わず100以上の有名メディアに掲載・推奨されている
- 2年間製品保証、無料配送

そのほか下記の記事を参考に、必要に応じた防災グッズを備えましょう。
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厳選5点だから迷わず選べる!最低限必要な防災グッズを紹介
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意外に不便でいらなかった&実際に役立った防災グッズとは
避難経路や避難場所の確認
避難が必要になった場合を想定し、ハザードマップで避難経路や避難場所を確認しておくことも重要です。
ハザードマップは自治体のホームページや、国土交通省ハザードマップポータルサイトから入手できます。
また、非常時の避難場所や連絡方法などを家族で話し合っておき、情報を共有しましょう。

水害についてのハザードマップは、洪水・内水・高潮・津波など複数の種類があります。
それぞれ想定されている避難場所は異なるので、可能な限り多くのハザードマップに目を通しておきましょう。
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日常生活で役立つものも!おすすめの防災アプリと選び方
台風接近時に取るべき対策

台風が接近している状況でも、早めに準備しておけば被害を未然に防げます。下記項目を参考に、慌てず余裕のある行動を心掛けましょう。
台風接近の2~3日前
- 窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る。
- 鉢植えや物干し竿などを飛ばされないように固定するか、室内にしまっておく。
- 土のうや身近なものを使って浸水対策(下記参照)を施す。
- 排水溝や雨どい(雨水を集め地上や下水へ運ぶ設備)に落ち葉やゴミが詰まっていないか確認する。
台風で窓ガラスが割れる原因の多くは、風圧ではなく石など飛来物の衝突によるものです。
より強固な対策をしたい方にはシャッターがおすすめ。最近では、後付けで設置可能なタイプも販売されています。
また、灯り・電力・情報収集の機能を備えた多機能ラジオがあるとより安心です。
台風発生時には、家屋への浸水による被害が多く見られます。
浸水を防ぐには、ホームセンターなどで土のうを購入しておくか、小規模の水害であれば下記のような簡易水のうでも対処可能です。

台風が来る前日・当日
- ドア・窓・雨戸・シャッターをしっかり施錠する。
- 浸水の恐れがある場合、貴重品や家電製品は2階など高い場所へ移動させる。
- 断水に備え、浴槽やバケツにトイレ用の水をためておく。(食事・入浴は早めに済ませる)
- 台風情報や警報・注意報などの最新情報をこまめにチェックする。
- なるべく2階以上の部屋で過ごし、窓やドアから離れた場所で就寝する。
気象庁では、台風発生時や重大な災害が発生する恐れのある場合、台風情報や気象警報・注意報などを発表します。
もしも深夜~早朝にかけて避難を余儀なくされる場合は、移動時のリスクが増すでしょう。安全性を高めるためには、最新情報の入手が必要不可欠です。
台風通過後も油断は禁物!必ず確認すべき箇所

台風通過後は、晴れ間がのぞき風も穏やかになるため、つい安心してしまいがちです。
しかし、台風の影響で思わぬ箇所に不備が生じている可能性も。台風通過後も油断せず、安全確認を心掛けてください。
屋根瓦・天井裏・バルコニー(雨漏り対策)
一戸建ての場合はまず屋根瓦をチェックしましょう。台風の影響で瓦がずれていると、雨漏りの原因になります。
また、ユニットバス・最上階の天井裏やバルコニーなども確認が必要です。
もしも天井裏が変色していたり、バルコニーで排水口以外から水滴が落ちていたりしたら、雨漏りが進んでいるかもしれません。

室内の壁が変色していたら、内壁まで水が浸入している恐れも。放置すると被害が一気に拡大するため、早急に対処してください。
雨どい(浸水対策)

台風通過後の雨どいは、ゴミや落ち葉などで詰まりやすくなっています。
雨どいがうまく機能しないと雨水があふれ出し、浸水を引き起こす可能性があるので、きれいな状態にしておきましょう。
また、強風や地震で雨どいが外れたり、破損するケースもあります。
雨どいは普段あまり見ない箇所なので、落ち葉が多い季節などに点検しておくと安心です。
その他チェックポイント
- エレベーターやオートドアが誤作動を起こしていないか。
- 給湯器・室外機・貯湯タンク・エアコン等に動作不良や異臭・異音などがないか。
- 屋内配線が水に浸かっていないか。
- 灯油や農薬等の危険物が漏れ出していないか。
- 近くの電線が断線していないか。
エレベーター・オートドアの誤作動や電線の断線は、最悪の場合命を落とす危険も。
また、不備を放っておくと周囲への二次被害も考えられるため、台風通過後は上記を一通りチェックしておきましょう。
台風の被害を受ける地域は増えている
近年では、これまで台風の影響をほとんど受けなかった地域でも、被害を受けるケースが増えています。
住んでいるエリアに関わらず、被害を最小限にするための対策は必須です。
地震と違い、台風はある程度予測できます。いざ台風が来ても慌てず行動できるよう、日頃からできる対策しておきましょう。