宅配が届く予定もないのに、いきなりインターホンが鳴ると身構えてしまいますよね。
筆者は一人暮らしを20年以上している中で、知らない人からのインターホンで何度か怖い思いをしました。
怪しそうなおじさん、圧が強い訪問員、酔っ払い、さらには警察だったケースも。
この記事では、一人暮らし20年以上の筆者が経験した「知らない訪問者の主な10例」に加え、経験に基づいた適切な対処法についても詳しく解説します。
この記事を書いた人
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【不審者も】知らない人からのインターホン10例|一人暮らし20年の体験談
一人暮らし20年以上の筆者が実際に経験した、知らない人がインターホンを鳴らしてきた10例を紹介します。
ちょっとした勧誘・営業から不審者関連まで、さまざまなケースがありました。
①新聞勧誘の若い男性
18歳で一人暮らしを始めて2週間ほど経った頃、新聞勧誘の若い男性が来ました。
初めての一人暮らしということもあり、インターホンが鳴り反射的にすぐドアを開けてしまいました…。
新聞を取る気はなく断りましたが「1ヶ月だけでも取ってもらえませんか?」「ティッシュ5箱と洗剤2箱もつけます!」など、かなりしつこく粘ってきました。
最後は「何を言われても取る気ないので」と強気に伝え、ドアを閉めて終了。
そのあと、別のアパートへ引っ越したときもすぐ新聞の勧誘が来たので、新聞販売員は物件の空き具合や入居のタイミングを把握しているのかもしれません。
②宗教勧誘のおばさん
部屋でゆっくりしていたらインターホンが鳴り、ドアスコープ(のぞき穴)から外を見たら40代くらいの女性が立っていました。
その少し前に、町内会について大家さんから説明を受けていたので、町内会関連の方かと思いドアを開けてしまいました。
「今幸せですか?あなたに幸せになってほしいんです」などのうさんくさいことを言われましたが、まったく興味がないので早い段階でお断り。
これは長引いたらかなり面倒なことになりそうだと、直感的に判断しました。
③電力会社の営業マン
インターホンが鳴りAmazonで注文した商品が届いたと思い、玄関ドアを開けたらスーツ姿の男性がいました。
電力会社の人間で名刺を渡され「うちの電気に切り替えれば今より電気代が安くなる、手続きは5分くらいで済む」といった内容を話してきました。
記入する書類も見せられましたが「電力会社については管理会社に聞かないと分からないので」と伝え、とりあえず帰ってもらうことに。
連絡先を書いた名刺も渡されましたが、それ以降は来なくなりました。
なお国民生活センターでは、突然やってくる電気・ガスの勧誘に対し注意を呼び掛けています。
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④外壁工事の作業員
インターホンが鳴り「〇〇会社の△△です」と名乗る声が聞こえ、ドアスコープをのぞくと作業服姿の中年男性がいました。
会社名だけを聞いても何の分野か判断できず、また訪問される心当たりもなかったので居留守を使うことに。
すると、作業服姿の男性がポストに何かを入れていき、確認したところ「近隣の外壁工事で騒音が発生するためご了承ください」といった内容でした。
本当に必要な用件なら、チラシや書類をポストに入れていきますよね。
⑤NHK受信料の訪問員
夜8時30分頃、インターネットを何度も押し「すみませーん」と声を上げている人がいました。
ドアスコープで確認するとスーツ姿の男性がいて、こんな夜遅くに非常識だなと感じつつ「もしかしたらよほど緊急の用件があるのかも?」と思い、ドアを開けました。
普通に考えれば怪しいのですが、夜遅く騒音で近所迷惑になることも気にしてしまいました…。
しかし、男性の正体はNHK受信料の訪問員でした。
初めは穏やかな雰囲気で受信料支払いを促してきたのですが、こちらが渋っていたためか強引に玄関へ入ってきました。
次第に態度が悪くなり「支払い拒否は法律違反ですがよろしいんですね?」など、脅すような口調になっていきました。
勝手に室内へ入られた上に表情や口調に恐怖を感じたので、スマホを持ってきて「警察に電話します」と言ったところ、申込書類などを置いて帰りました。
それから間もなく引っ越し、受信料支払いの手続きは新居で行いました。
⑥深夜に突然来た警察
深夜1時頃、電気を消して布団に入っていたら、カーテンにライトの光のようなものが当たっているのが見えました。
誰かが外からライトを照らし(部屋は1階)、カーテンのすき間を狙い中を探ろうとしているようでした。
空き巣か強盗の類か?とビクビクしていました…。
しばらくするとインターホンが鳴り「夜分遅くに申し訳ありません、警察の者です」と言っているのが聞こえ、2人の警察官が来ていました。
警察の話では「この部屋に住んでいると思われる人が行方不明になっており、安否を確認しに来た」とのことでした。
しかし、筆者の名前を答え身分証を見せたところ、警察が探していた人物とは異なっており、おそらく前の住人ではないかという話に。
警察は電話で「ここには捜索している人物はいなかった、別の人が住んでいる」と連絡し、筆者にお詫びをして帰っていきました。
ハラハラしたり安堵したりで、その後まったく眠れませんでした。
⑦国勢調査員
インターホンが鳴りドアスコープをのぞくと、作業服のような姿で首から身分証らしきものをぶら下げている女性がいました。
しかし部屋に業者を呼ぶ予定もなく、また事前に何か連絡があったわけでもないので、応対はせずやり過ごすことに。
そのあとポストに何かを入れる音が聞こえ、確認したら国勢調査の書類でした。
国勢調査とは
訪れた女性は国勢調査員だったようです。
国勢調査は書類に記入して送ればいいので、直接対応する必要はありませんでした。
⑧通りすがりの酔っ払い
夜11時頃インターホンが鳴り、ドアの取っ手をガチャガチャと回す人がいました。
ドアスコープをのぞくと、スーツ姿でバッグを持った30代くらいの男性の姿が。
深夜にいきなりドアを開けられそうになり腹が立ったのもあり、ドアを開けて「何か用ですか?」と聞きました。
すると男性は「酔っていて間違えました、すみません」と言って、フラフラした足取りで去っていきました。
道沿い&1階の物件だと、こういうリスクもありますね。
⑨モニターに映った不審者
筆者が以前、モニター付きインターホンが備わっていた部屋に住んでいたときのこと。
ある日、夜中にインターホンが鳴りモニターを見ると、怪しげで知らない男性が映っていました。
対応はしませんでしたが、翌日の夜に帰宅するとモニターで見た男性がオートロック前にいて、インターホンを立て続けに鳴らしていました。
もしかしたらその男性は、片っ端からインターホンを鳴らして反応を待ち、女性が住んでいる部屋か確かめようとしていたのかもしれません。
女性が住んでいる部屋だと分かれば、2階以上でもベランダから侵入しようとする不審者がいます。
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⑩郵便受けを探っていた不審者
昼間にインターホンが何度か鳴り居留守を使っていたら、郵便受けをガチャガチャする音が聞こえました。
チラシなどを入れている様子ではなく、何かを探っているような音です。
しかし、あとで郵便受けを見ても何も入っていませんでした。
何をしていたのかは分かりませんが、留守を狙って侵入するための下見だった可能性もありますね。
居留守ばかり使っていると、不審者が何度も来て狙われるのでは?と感じました…。
【要注意】業者・警察を装いインターホンを鳴らすケースも
近年、不審者が配達員・点検業者や警察に成りすましてインターホンを鳴らし、住人を欺いて接触しようとする手口が増えています。
成りすましの例
配達員 | 注文していないはずの荷物が届いているとドアを開けさせる |
点検業者 | 近くでガス漏れや水漏れが起きていると住人に伝える |
警察 | 住人から口座番号や暗証番号などの個人情報を聞き出す |
実際にあった事件例
- 宅配便の配達員を装った男が女性宅へ押し入り、女性の顔や腹を殴りわいせつな行為をしようとした。
- 点検業者を名乗る男が「給湯器の定期点検やメンテナンスが必要」と室内へ入り、住人に暴行を加え金品を奪った。
- ガス点検員を装った男が家を訪問し「ガス漏れの危険がある」と室内へ入り金品を奪った。
- 警察官に成りすました男が家を訪問し、偽の警察手帳を見せ家宅捜索の名目で室内を物色し、現金約1200万円を盗んだ。
- 警察官を装った男に「近くで発生した事件の聞き取り調査が必要」と説明され、個人情報を提供したら不正アクセスを受けた。
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【関連記事】一人暮らしで業者が怖い・家に入れたくない!回避方法を伝授
詐欺師は、緊急性や不安を利用して住人の冷静さを鈍らせ、慌てて行動させようします。
これらの手口はどんどん巧妙になっており、身を守るための対策が不可欠なので、次の項目で詳しく解説します。
知らない訪問者への対策&応対時の注意点
知らない人がインターホンを鳴らしてきた場合、基本的な手順は下記の通りです。
- ドアをすぐ開けない
- 訪問者の身元を確認する
- 相手に気を遣いすぎない
- 危険を感じたら通報する
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すぐドアを開けない、相手の姿を確認する
訪問予定のない人が来たらドアをすぐに開けず、ドアスコープ(のぞき穴)やモニター付きインターホンで確認しましょう。
知らない人だった場合は身元や用件をドア越しに聞き、本当に必要な訪問であるかを確かめてください。
上記の筆者体験談ではドアチェーンをしていなかったため、NHK訪問者が強引に玄関へ入ってきました…。
また注文した覚えのない荷物を届けられた場合は、訪問者が配達員を装っている可能性があるため、差出人を確認しましょう。
不安な場合は何もせずやり過ごし、不在連絡票で対応する方法も有効です。
【関連記事】女性一人暮らしでオートロックなしは危険か問題!2階以上ならOK?
モニター付きインターホンを後付けする
モニター付きインターホンがあれば、ドアを開けずに訪問者の姿が確認でき、またこちらの顔を見せずに対応できます。
モニター付きインターホンが設置されていない賃貸物件では、配線工事不要ですぐ後付けできるワイヤレスタイプが便利。
\配線工事不要&自動録画機能付き/
ただし工事不要であっても、設置する場合は大家さんや管理会社に確認を取っておきましょう。
中には物件の価値が上がるからと、大家さんが無償で設置してくれる場合もあります。
外のインターホン周辺に「録画中」などの表示を出しておけば、より防犯性がアップします。
居留守を使う
体験談で紹介したように、筆者は知らない訪問者に応対したことで何度か面倒なことになりました。
それから知らない人の訪問時はすべて居留守を使っていますが、不都合だったケースはありません。
筆者の経験上、知らない人やアポなし訪問は直接対応する必要のないものがほとんど。
もし本当に必要なこと(近隣での工事案内、国勢調査等)であれば、チラシや書類をポストへ入れてくれます。
ただし、しつこい訪問に居留守を使い続けると、いつも不在だからと空き巣のターゲットにされる可能性も。
【関連記事】女性一人暮らしのベランダ防犯対策!賃貸向け便利グッズも
ダミーカメラや防犯カメラ作動中シールを使う
防犯カメラがない物件では、特に女性の場合はダミーカメラを設置しておけば、不審者が警戒して近寄りにくくなります。
ダミーカメラを設置できない場合は「防犯カメラ作動中シール」を貼っておくだけでも、不審者に「この物件はやめておこう」と思わせることが可能です。
\劣化に強い&反射機能有り/
業者や警察を装う強盗・詐欺対策
宅配業者を装う強盗対策
宅配業者を装う強盗事件などが多発していることから、防犯対策として警察庁と物流大手3社(佐川急便・日本郵便・ヤマト運輸)が連携し「置き配」の推奨に努めています。
受取人が非対面での受け取りを望めば、意向に沿って玄関前などに荷物を置くよう配慮することを原則としています。(参考:警察庁 住まいの防犯対策)
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警察を装う詐欺対策
災害時や非常時に備え、警察官が各家庭を訪問し「巡回連絡カード」の記載を求める場合があります。
もし不審に感じた場合は警察手帳の提示を求め、また対応に不自然な点があったらその場で警察へ相談しましょう。
たとえ本物の警察官だったとしても、下記投稿のように「そうやって疑った方がいい」と対応された例もあります。
突然家に警察がきた。
— 林めぐみ (@megumeimusic) August 27, 2018
超疑ってたら、
「そうやって疑った方がいい。
警官制服着て手帳見せる偽者や、逆に本物も私服警官もいる。
少しでもおかしいと思ったらその場で最寄りの警察所に電話、名乗った警官の所属と、話している用件が正しいかか確認して!今もかけていいです!」
って言われた。
また警察官を装い、下記のような電話がかかってくるケースがあります。
引用元:大阪府警察
- 〇〇と□□の二人の男を捕まえた。あなたの名前を言っている。知っていますか?家族にも聞いてください。
- 捕まえた詐欺犯人があなたのキャッシュカードを持っていた。手元にありますか?
- 捕まえた詐欺犯人が銀行職員で、あなたの口座が悪用されている。どこの口座持ってますか?暗証番号教えて。
- 被害者救済法により裁判所にキャッシュカードを持って行けば、不正出金されたお金が戻ってくる。手続きはこちらでする。
その後、偽の警察官が自宅を訪問し、キャッシュカードをだまし取る手口が確認されています。
もし警察官を名乗る電話で「キャッシュカード」が出てきた場合は、一度電話を切り最寄りの警察署にかけ直してください。
応対時の断り方
セールスや宗教の勧誘に応対してしまうと、断ってもしつこく迫ってきます。
相手のペースに乗せられないよう、適切な断り方を覚えておきましょう。
はっきり断る
相手に気を遣いながら曖昧な受け答えをしていると、どんどん長引いてしまいます。
筆者は新聞や宗教の勧誘に応対してしまったとき「必要ありません!」とドアを閉めて終わらせました。
言い訳してごまかす
下記のように、言い訳でごまかして断る方法もあります。
- これから出かける予定があり時間がない
- 体調が悪いので休みたい
- すでに似たサービスを利用している
ただし、逆恨みされるような態度は取らないようにしましょう。
「お金がない」という断り方は避ける
お金がないことを言い訳にすると、ローンを組む話を持ち掛けられたり、お得な割引をおすすめされたりするかもしれません。
余計つけ込まれてしまうので「必要ありません」とはっきり断りましょう。
警察に連絡すると伝える
強引に契約を迫られたり、威圧的な言動が見られた場合は、迷わず通報しましょう。
なお、通報する際は下記の点を明確に伝えてください。
- 訪問販売がしつこく今も帰らずにいる
- 販売のサービス内容や商品について
- 訪問者の人数・年齢・服装などの特徴
どれくらいの内容で警察へ通報していい?
敷地内や玄関内へ勝手に入ってきた
インターホン越しに断っているのに、訪問者が敷地内や玄関内に立ち入ったり、マンション内を1軒ずつ訪れたりする行為は、刑法第130条の「住居侵入罪」や「建造物侵入罪」に該当する可能性があります。
もし玄関前で「ドアを開けてください」などしつこくとどまり続けている場合は、すぐに110番通報しましょう。
断っているのに相手が玄関前で居座り続けている
「とりあえず話だけでも聞こう」と立ち入りを許可した場合は、そのあと迷惑に感じても不法侵入にはあたりません。
しかし、帰るよう促しているのに退去しない訪問者は、刑法第130条の「不退去罪」に該当する可能性があります。
断っているのに、訪問者が「契約を決めてくれるまで帰らない」など居座り続けている場合は、110番通報しましょう。
まとめ
知らない人が突然インターホンを鳴らしてきたら、訪問予定がないなら基本は居留守を使えば大丈夫です。
しかし、しつこい訪問に居留守を使い続けると逆効果になる場合もあるので、様子を見て警察へ通報するなどの対処をしましょう。